妊娠/授乳関連骨粗鬆症

pregnancy and lactation associated osteoporosis

 
 
 
 
 
 

大阪 妊娠後骨粗鬆症

産前産後専門野整形外科医が治療を行います。
当院の診療やリハビリは保険適応となります。

・ 妊娠授乳関連骨粗鬆症とは?
・ なぜ母の骨が脆くなる?
・ 骨密度を測るべき?
・ 治療はどうするの?

About PLO
妊娠授乳関連骨粗鬆症とは?


 
 
妊娠授乳関連骨粗鬆症は、妊娠中や出産後の授乳期に発症する比較的まれな骨粗鬆症です。
本来、妊娠や授乳は赤ちゃんの成長に必要なカルシウムを供給するための大切な時期ですが、一部の方では骨密度が大きく低下し、背骨の骨折(脊椎圧迫骨折)などを起こすことがあります。
「出産後から急に背中や腰が痛くなった」「抱っこがつらい」といった症状がある場合は、妊娠授乳関連骨粗鬆症が隠れている可能性があります。
早期診断と適切な治療によって、骨折の予防や症状の改善を目指すことが大切です。

妊娠と骨粗鬆症
 

Why does a mother's bone density decrease?
なぜ母の骨が弱くなる?


妊娠中、出産後は様々な理由で多くの母親の骨は脆くなります。
主な原因は以下の通りです。
 
①妊娠による体への負担
②授乳によるカルシウムの大量消費
③女性ホルモンの一時的変化(特に産後)
 
これらは赤ちゃんが元気に育つために起こる生理的な変化であり、もともと病気だったというよりも、妊娠・出産による側面が大きいため、ご安心ください。
 
ただし出産後に極端に骨が脆くなる「妊娠関連骨粗鬆症」を発症するお母様がいらっしゃいます。上記の状態に加え元々のリスクファクターがあるお母さんが多いです。
一般の整形外科などでは見逃されることも多いですが放置すると後々にも影響する怖い疾患です。また治療の手段も通常の骨粗鬆症とは違うため治療経験が必要です。
 
当院では妊娠授乳関連骨粗鬆症の専門的治療を行うことができます。
 
まずは状態を知ることが大事であるため、多くのお母さんが当院で出産後の骨密度検査を受けておられます。
お気軽に検査におこしください。

妊娠と骨粗鬆症
 

Check Density of bone
骨密度を測るとは?


骨粗鬆症の診断では、骨密度検査が重要な役割を果たします。骨密度とは、簡単にいうと骨の強さを示す指標です。
骨密度の測定方法はいくつかありますが、最も精度が高いとされているのが、腰椎と大腿骨を測定するDEXA(デキサ)法です。
当院ではDEXA法による骨密度測定装置を導入しており、正確な診断が可能です。
骨粗鬆症の早期発見と骨折予防のために、まずは骨密度検査を受けることが大切です。

 

 骨密度の数値の意味は?

 
 
骨粗鬆症診断には骨密度の数値が非常に重要です。
一般的に日本で診断基準として用いられるのは、YAM値(Young Adult Mean)という、20〜40歳の健康な成人と比較した骨密度の割合を示す数値です。
このYAM値に基づいて診断されますが、すでに骨折がある場合など、数値に関わらず骨粗鬆症と診断されるケースもあります。
 

 
 
YAM値 状態
80%以上 通常
70~80% 骨量低下
70%未満 骨粗鬆症の診断
 
 

 骨密度は測ったほうがいい?

 
 
可能であれば出産後に計測をしてみることが一番良いですが、下記に当てはまる方は是非一度骨密度検査での評価をお勧めします。
 
 ① 産後数ヶ月を過ぎても痛みが続く
 ② 第一子の出産後
 ③ 元々細く、痩せ型の体型
 ④ 産後もあまりご飯が食べれない
 
現状を知ることが一番大事ですのでお気軽にお問い合わせください。

 
 
 

超音波法(踵)

踵の骨を使って超音波で計測する機器です。簡単に扱えますが腕よりも精度が高く、市町村で行われる健診でよく使用されています。これで低い場合はかなり注意が必要と思われます。
 

 

DXA法(背骨・大腿骨)

微量のレントゲンを使用して測定する方法です。背骨と大腿骨で計測する大型の検査機器です。最も精密に検査ができ、正確な数値が出ます。学会もこの検査数値を診断基準として扱うよう推奨します。
 

Cure of PLO
妊娠授乳関連骨粗鬆症の治療


 
骨密度が低いと言われたら
 
骨密度が低い場合でも、すぐに過度な心配をする必要はありません。
まず大切なのは、栄養バランスの改善や適度な運動など、骨の健康を支える生活習慣を整えることです。骨粗鬆症の予防や治療において、これらは薬物療法の有無にかかわらず重要な取り組みとなります。
 
治療が必要になる場合
 
骨粗鬆症の治療は、骨密度だけでなく年齢や骨折歴なども含めて総合的に判断します。
特にYAM値が70%未満の場合は、骨折リスクを考慮しながら薬物療法を検討します。
治療方法は患者さん一人ひとりで異なるため、検査結果をもとに最適な治療方針をご提案いたします。


 ① 適切な栄養

 
骨の健康を維持するためには、カルシウムを十分に摂取することが大切です。特に妊娠中や授乳中は、通常よりも多くのカルシウムが必要になります。
ただし、カルシウムだけを摂れば良いわけではありません。マグネシウムやビタミンDなども骨の形成に重要な役割を果たすため、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
 
また、サプリメントだけに頼るのではなく、できるだけ食事から栄養を摂取することをおすすめしています。
 
 

カルシウムの推奨量(基礎疾患のない場合)
・妊娠中期 :約 1200mg/日
・妊娠後期 :約 2500mg/日
・授乳期  :約 1000mg/日
(非妊娠産後期の場合は600mg/日くらい)
 
目安…牛乳コップ1杯にCa200mg

  

妊娠後骨粗鬆症の栄養
 

 


 ② 適切な運動

 

骨は適度な負荷がかかることで強くなる性質があります。そのため、無理のない範囲でのウォーキングは、骨密度の維持や骨折予防に効果的です。
また、かかと落とし運動などの簡単な運動も骨への刺激となり、骨の健康維持に役立ちます。
妊娠中や育児中は活動量が減りやすいため、体調に配慮しながら、日常生活の中で適度に身体を動かすことを心がけましょう。

 
妊娠後骨粗鬆症の運動
 
 

 ③ 日光浴

 
適度な日光浴は、ビタミンDの生成を促し、カルシウムの吸収を助けるため骨の健康維持に重要です。
妊娠中や育児中も、お子様との散歩などで無理のない範囲で日光を浴びることをおすすめします。
大阪では季節にもよりますが、手や腕に10〜15分程度日光が当たるだけでも十分な効果が期待できます。
ただし、長時間の日光浴は必要ありません。顔などの日焼けが気になる部分は適切な紫外線対策を行いながら、無理なく取り入れましょう。

妊娠後骨粗鬆症の日光浴

 
 


 ④ 投薬治療

 
骨密度が低下している場合や骨折を認める場合は、薬物療法が必要となることがあります。
骨粗鬆症の治療薬にはさまざまな種類がありますが、妊娠を希望されている方や授乳中の方では使用に注意が必要な薬もあります。そのため、患者さんの状況に応じた治療薬の選択が重要です。
 
妊娠授乳関連骨粗鬆症では、治療経験のある医師のもとで適切な治療方針を立てることが大切です。育児を楽しむためにも骨の問題は当院に任せてください。
 
また、骨粗鬆症治療は薬だけではありません。栄養管理や運動習慣の改善を併せて行うことで、より良い治療効果が期待できます。
 

妊娠後骨粗鬆症の薬

 
 

骨粗鬆症治療剤の一例

 
 ・ビタミンD (エディロールなど)
   日光暴露で代用できるため、使用は検討が必要。
 ・ビスホスホネート剤 (ボナロンなど)
   懐妊の可能性がある場合は胎児の影響が大きい。
   挙児計画に沿って使用する。
 ・SERM (ビビアントなど)
   断乳による効果の方が高いため推奨度が低い。
 ・PTH製剤 (テリパラチド:フォルテオなど)
   骨折疼痛抑制のエビデンスあり骨癒合促進効果が
   期待できるため骨折がある時に使うことが多い。
   骨折がなければ必ずしも必要ではない。
 ・分子標的薬 (デノスマブ:プラリア)
   あまり授乳の関連性が調べられておらず半減期
   が長く使いにくいが近年調査が進められている。
 


 ⑤ 断乳

 
骨密度が著しく低下している場合や、脊椎圧迫骨折を認める場合には、より積極的な治療が必要になることがあります。
その選択肢の一つが断乳です。授乳を終了することでカルシウムの消費を抑え、ホルモンバランスの回復を促すことで、骨密度の改善が期待できます。
一方で、断乳はお母さんやご家族にとって大きな決断となるため、医学的な必要性だけでなく、ご本人の希望や生活状況も十分に考慮することが大切です。
当院では十分に相談を重ねながら、一人ひとりにとって最適な治療方針を一緒に考えていきます。
 

 


院長からのメッセージ

 
妊娠・授乳関連骨粗鬆症は、妊娠や授乳をきっかけに骨密度が低下し、背骨などの骨折を引き起こすことがある比較的まれな疾患です。しかし、強い腰痛や背部痛があっても見逃されることがあり、診断や治療が遅れてしまうケースも少なくありません。
当院では妊娠・授乳関連骨粗鬆症の検査、診断、治療を健康保険適用で行っております。これまでに珍しい疾患に関わらず30症例を超える治療経験があり、関連する椎体骨折の診療にも数多く携わってまいりました。
また、日本骨粗鬆症学会において妊娠・授乳関連骨粗鬆症に関する発表を行い、多くの産婦人科医療機関からもご相談をいただいております。
出産後の腰痛や背中の痛みを「育児による負担だから仕方ない」と我慢されている方もいらっしゃいます。しかし、その痛みの背景に骨粗鬆症や骨折が隠れていることがあります。
妊娠中や出産後の骨の健康について不安がある方は、お一人で悩まずお気軽にご相談ください。専門的な立場から適切な診断と治療をご提案いたします。
 

あわ整形外科クリニック
院長 阿波 康成
  整形外科専門医
骨粗鬆症認定医
 

よくある質問

 

Q. 妊娠授乳関連骨粗鬆症とはどのような病気ですか?

妊娠や授乳をきっかけに骨密度が低下し、背骨などに骨折を起こしてしまう病気です。比較的まれな疾患ですが、強い腰痛や背部痛の原因となることがあります。

Q. 出産後の腰痛は妊娠・授乳関連骨粗鬆症の可能性がありますか?

産後の腰痛の多くは筋肉や関節の負担によるものですが、強い痛みが続く場合や動くのが困難な場合には、骨粗鬆症による椎体骨折が隠れていることがあります。

Q. どのような検査を行いますか?

レントゲン検査やMRI検査、骨密度検査などを組み合わせて診断します。症状や経過に応じて必要な検査をご提案します。

Q. 妊娠授乳関連骨粗鬆症は治療できますか?

はい。授乳状況や年齢、骨折の有無などを考慮しながら治療方針を決定します。適切な治療により骨密度の改善が期待できます。

Q. 他院で原因が分からないと言われましたが相談できますか?

もちろんです。当院では妊娠・授乳関連骨粗鬆症の診療経験が豊富にあり、多くの患者さまの診断・治療を行っています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。



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